いいこちゃんじゃない!
「おっ、結依」
仁が私に気づいて微笑む。
「おまたせ…」
反応が気になる…!
と、思ったのに、特に何も触れず、
「じゃ、行こっか」
そう言って歩き出した。
そんな仁に私は慌ててついていった。
仁にとって私の久しぶりの私服姿なんてどうでもいいのかぁ…
ちょっとだけ膨れたくなる。
そんな気持ちは知られないように、隣に並んで歩いた。
いつもの帰り道みたいに、たわいもない話をして。