いいこちゃんじゃない!
仁が部屋を出ていき、私はひとりになった。
あぁ…緊張。
きょろきょろするのは失礼かなと思いつつもきょろきょろしちゃう。
ここでいつも仁は生活してるんだぁ…
雑誌がたくさんある。
音楽雑誌かな?
表紙をちらっと見ると仁の好きなバンドだった。
たくさん雑誌があるけど…
男の子がよく持ってる雑誌…
つまりそういう雑誌は見当たらなかった。
見えないところに置いているだけかもしれなちけど、なんとなく安心した。
綾は持ってるのが普通、見ちゃったからって非難するんじゃないよって言うけど、
私はちょっと嫌だな…というか、
仁の普段は見せない部分を見てしまったかんじがすると思う。
って、こんなこと考えてるなんて私!
何考えてるんだろう!
恥ずかしくなってうつむいたその時、
ちょうど仁が戻ってきた。