いいこちゃんじゃない!


「ん?どうした?」






お茶をテーブルのそばに置いてから、うつむいている私をのぞき込む仁。





たぶん私の顔は赤いから見せたくなくて顔をそむける。






「なんでそむけるの?」



すかさず仁の声。





何もしゃべれない私。






まさか仁がそういう雑誌を持っていることを考えて、いろいろ考えて…





恥ずかしくなったなんて言えない。






万が一言ったとしてもバカにされるに決まってる。







「なに恥ずかしがってんの?」




「べつ…」





別に恥ずかしがってるわけじゃないって言おうとしたのに、





仁に肩を掴まれて、グッと仁のほうに体が向けられた。






思わず顔を上げてしまい、真っ赤な顔が仁に向けられる。





「ほら、恥ずかしがってる」



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