夢の夢のそのまた夢
第1章

矢印

最悪…なんでこうなるのよ。

「由香ぁ、何組何組?」

「A組…」

はぁ…本当最悪。高校生活最後の年なのに。

「なんでそんなテンション低いの…」

「ん…」

「あー!!」

何なの、突然。

咲紀の声は、高くてよく響くから、大きな声を出されると、特に騒々しい。

「沢木君と一緒じゃなかったからでしょ!!」

「ちょ…声でかいっ!!!」

私は必死に咲紀の口を手で塞いだ。

本当に咲紀は~~。

「お…おえんあはい」(ごめんなさい)

私は咲紀を軽く睨んだ後、開放した。
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