結婚に愛はあるのか?
「ゴメン、お待たせ」

「・・・」

「・・どうした?」

「・・・別に」

…着替えを済ませた陽介に、目が釘付けになった。

だって、陽介は、スーツ姿だったから。

ちょっとネクタイを崩してるそんな陽介が、またたまらなく

カッコいい。


・‥って言うか、何でスーツなんかを着たんだろうか?

そんな疑問を抱きながら、私の手を取って車に向かう陽介を、

横からそっと見ていた。


「ねぇ、どこ行くの?」

「…着けば分かるって言っただろ」

「・・・」

ちょっと強い口調で言われ、ビクッと萎縮した。


「悪い・・・強く言いすぎた」

「…ううん、私もしつこかったし」

…ドキッ。

片手はハンドルを。

もう片方の手は、私の手をギュッと握りしめた陽介。

その行動に、心臓が跳ねた。



・・・。

着いた場所に、ただただ驚いた。
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