結婚に愛はあるのか?
久しぶりの再会を喜びながら、奏の家までやってきた。

部屋の中では3人で今までの事を話していた。


「お腹の子は順調なの?・・・愛の体調は?」

「私も赤ちゃんも元気だよ、つわりもさほどなかったし」


「…陽介とはどうなったの?…やっと連絡してきたんだけど、

陽介の奴何にも話さないんだよ」

奏が溜息交じりに言った。


「それが・・・「オレが揃ってから話すって言ってただろ」

「陽介」

スーツ姿の陽介が、ネクタイを緩めながら部屋に入ってきた。


「お前、遅いんだよ」

奏がぼやく。


「しょうがないだろ?今日中にやっておかなきゃならない仕事があったんだから」

そう言いながら、陽介は私の横にそっと腰かけた。



「…なんだか、2人ともいい雰囲気ね」

美樹が言う。


「俺ら、結婚したから」

サラッと爆弾発言をした陽介に、美樹も奏も驚いている。


「おめでとう」

でも美樹はすぐにその言葉を漏らす。


「…親父さんは知ってんのか?」

奏の顔に、笑顔はなかった。
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