結婚に愛はあるのか?
「何でも話して?…陽介の為なら何でもしたい。

私たち夫婦になったんでしょう?」

そう言って可愛らしい笑みを浮かべた愛に、

オレはすべてを打ち明ける決意をした。



…父の命のともしび。

…会社の後継者としての自分。

…今持っているIT会社の事。


話がすべて終わり愛は、オレを優しく抱きしめた。


「子育てが大変で、どこまで助けられるかなんてわからない。

でも、私が出来る事はすべて。やっていくつもり。

貴方と結婚を決めた時、今持っている会社の事や、お義父さんの会社の事も

今後肩に背負わなければならい事は覚悟してたの」


「・・・そうだったのか」



「こんなひよっこな妻ですが、出来る限り、貴方の支えになります」


「…ありがとう、愛。…たくさん辛い、苦しい思いをさせるかもしれない」

「陽介がいれば乗り越えられるわ」


「…オレも、愛がいれば、どんなことも乗り越えて行けるよ」


…オレは今後どうするか、腹をくくった。

その事を報告しなければならない男が一人いた。
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