結婚に愛はあるのか?
するっと入った指輪。

キラキラと輝いていて、目を奪われる。

「…ぁ」

その間に、陽介は自分で指輪をはめてしまった。


「オレは、愛のモノ」

その言葉に、なぜかまた心臓がドキッとした。


黙り込んでしまった二人の所に、店員が、

カードを持って帰ってきた。


「ありがとうございました、またのお越しをお待ちしております」

その言葉を背に、私たちは店を出た。


「あり、がと」

指輪を貰ったからには、お礼位言わなくちゃ。

「別に、オレが勝手にあげたやつだから、礼はいらない」

「・・・」

…また車に乗って、陽介はどこかに向かう。

…着いたところは、一軒の喫茶店。

…只今の時刻、午前11時。

…よくよく考えてみると、朝食も食べておらず、お腹が空いていた。


「この時間は、まだモーニングの時間なんですけど、

よろしいですか?」

店員の言葉に、2人で頷く。

モーニングを二つ頼み、それが来ると、食べ始めた。

陽介って、体つきが細い割に、よく食べるのね。

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