結婚に愛はあるのか?
私を下ろした陽介は、何を言うでもなく、

スッといなくなってしまった。

・・・私は見えなくなるまで車を見つめ、

ハッとした時には、朝礼時間になっていた。

…遅刻判定は免れたが、こんなハラハラとした時間を過ごすくらいなら、

陽介と付き合うのは、よくないかもしれない。


・・・まぁ、陽介と付き合うのは、

寂しさを紛らわせる為の一時的な付き合いだから。


そう思う事にした。


********

そんなハラハラとした時間を一か月ほど過ごしていたある日。

私は風邪を引いた。

気怠い体と、微熱。それだけだと思い、しばらくは病院にもいかず、

会社に出社していたが・・・


バタッ。と、会社で突然倒れた。

・・・しばらく医務室で寝ていたが、体調は一向に治る気配はない。

それどころか、吐き気まで襲う始末。


私は会社を早退して、病院に向かった。

内科で診察していると。


「内科ではちょっとあれ何で、婦人科に行ってもらえますか?」

「・・・は?」

突然の言葉に、体調の悪い私の頭ではついて行けない。

風邪なのに、婦人科に行かなきゃいけないの?
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