結婚に愛はあるのか?
奏の部屋にリビングに通された。

ソファーには、美樹が座ってこちらに手招きしている。


「この前はごめんね?

私のせいで、陽介君まで巻き込んで」

そう言って美樹は謝った。

…この前。

美樹が、奏の部下と合コンの日の事を言ってるんだろう。


「いや、オレも愛と話し、出来たから」

そう言うと、美樹が突然その言葉に飛びついた。


「愛と話しって?!一体何を話してたの?

愛は、陽介君とはなんでもないって言ってたんだけど、

私にはそう思えなくて」

一気に喋った美樹に、少し驚く。


「おいおい美樹。そんなに一気に喋るから、

陽介が驚いてる」

奏はそう言って、苦笑していた。


「…ぁ、ゴメン、ゴメン」

美樹は恥ずかしそうに笑ってごまかした。


「…で?美樹に聞きたい事って?

オレがいたんじゃ聞きにくかったら、別室に行くけど?」

奏はオレを気遣い、そう言ってくれた。


「いや、むしろ、奏にも言っておきたいから、

いてくれ」

オレの言葉に、奏は静かに頷いた。
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