結婚に愛はあるのか?
しばらくの沈黙の後、陽介が溜息をついた。

その行動に一喜一憂する自分がいた。

…陽介は、何を言おうとしているのか?

機能とは打って変わって真逆の事を言うかもしれない。


そう思うと、胸が苦しくなって、

布団をギュッと掴んでいた。

・・・そんな私の手を、陽介は包み込むように握った。


「赤ちゃんの事なんだけどな」

「・・・」


「やっぱり、愛の思うようにしてもらいたいと思う」

…それは、おろす、そう言う事、だよね。


「…分かった、じゃあ、もうこの話は「待て」

これ以上何も言われたくなくて、話しを終わらせようとしたけど、

陽介は強い口調でそう言った。

・・・私は驚いて、黙り込む。


「オレの言葉を聞いた後で。

それを聞いても、愛がおろすと言うなら、それに従う。

2人の気持ちが一緒じゃないなら、赤ちゃんも生まれてきても、

可哀相だから」


「・・・」

私は小さく頷き、陽介の言葉を待った。
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