結婚に愛はあるのか?
「オレは、赤ちゃんを産んでほしいと、

心から想う・・・

その子の為なら、どんなことだってやる。

愛が授かった、大事な命だから。オレにとっても大事だ。

そして愛自身の為にも、どんなことだってやる・・・

2人をこの手で守りたいから・・・

オレは、・・・愛を、心から愛してる・・・。

その子と3人で、幸せになろう…必ず幸せにする。

…ゴメン、こんな言葉しか思いつかなくて。

でも、それがオレが思ってるすべてだから・・・

これがオレの気持ちだから・・・愛?」


「…ぅ…フ・・・・」

私は顔を覆い、泣いていた。

こんな心からの言葉を、男の人から初めて聞いた。

こんなに嬉しいと思ったのは初めてだった。


「愛、君を幸せにする」

そう言った陽介は、

私を優しく抱きしめた。

・・・私は、そんな陽介に、しがみついて泣いた。


・・・二人の気持ちは、交わった、そのはずだった。
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