結婚に愛はあるのか?
「色々とご迷惑おかけすると思いますが、

宜しくお願いします」

そう言って頭を下げた。


「こちらこそ、ルームシェアなんて初めてだから、

凄く楽しみ♪」

そう言うと沙織は少し鼻歌を歌っていた。


「ゴホン」

「「あ」」

お局様らしき女性社員の咳払いによって、

私と沙織は、肩をすぼめた。


「詳しい事は、仕事が終わったら話しましょう?

愛ちゃんのおうちにお邪魔してもいいかしら?」


「もちろんです…住所。は、知ってますよね」

「フフ、もちろんよ」

2人で笑い合い、私はもう一度頭を下げると、

店を出て、買い物を済ませ、自宅へと、帰った。


…途中、電車の中で気分が悪くなり、

ホームの椅子に座り込み、それが治るのを待っていた。



「・・・大丈夫ですか?顔色がすぐれないようですけど」

その声に顔をそっとあげると、

黒髪短髪のさわやかイケメンのスーツ姿が目に入った。
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