結婚に愛はあるのか?
「お茶を入れてきますから、その辺で座っててください」

私の言葉に頷いた沙織は、ソファーにちょこんと腰を下ろした。


「・・・どうぞ」

「あ、ありがとう…愛ちゃんの部屋て、可愛いわね。

私はあまり物がなくて面白みに欠ける」

そう言って苦笑いした沙織。


「私も必要最低限の物しか買わないから、あまり可愛くもないですよ」

「あ、ちょっと言っておきたかったんだけど」

「…なんですか?」

お弁当を一口食べた沙織は、パッと顔を上げていった。


「その敬語、ルームシェアするなら禁止ね」

「え」


「だって、なんだか型っ苦しいじゃない?

楽しく過ごすんだったら、普通に会話楽しみたいじゃない?

だから敬語は禁止。あ、それから、彼氏出来て連れてきてもいいけど、

エッチは禁止ね」

「///」

その言葉に、思わず顔が赤くなる。


「あら、初ね。顔、赤くしちゃって」

「いや、その・・・はい・・・じゃなかった、うん。

沙織さんの意見に賛成。…あの、沙織さんに、一つ

重大な事を言わないといけないんですけど・・・

もし、これが承諾できないなら、ルームシェアは、

できません」
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