結婚に愛はあるのか?
美樹と奏は、私の向かい側。

私は陽介と二人で座っているんだけど。

…陽介は、ほとんど話はしないし、歌いもしない。

お酒を飲みながら、みんなの歌を、ただ黙って聞いている。


・・・私はこの空気に耐え切れず、

トイレに立った。

「私も行く~」

ちょっと酔いが回ってきた美樹も一緒に、行く事に。


「ねぇ、美樹」

「ん~?」


「陽介君ってさ、何であんなに無口なの?」

「さぁ?いっつもあんな感じだからね~。

奏がうるさいから、丁度いいんじゃない?

あの二人スッゴク仲良いみたいでさ、幼なじみってやつらしいよ。

愛も、気にしないで、楽しくやろうよ~」


手を拭いた美樹は、私の肩に、腕を回した。

「うん・・・」

…でもやっぱり、私には、耐えられない。

え~いい!こうなったら、とことん酔ってやる。

酔って、楽しんじゃおう。


私はお酒をどんどん飲みながら、美樹や奏とたくさん歌った。
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