結婚に愛はあるのか?
ご飯も済み、人通りの計画を話し合い、

終電頃に、沙織は帰っていった。

帰った後は、一通りの家事を済ませ、ベッドに潜り込んだ。


気持ちよくなってきた頃、

ピピピピピピピ・・・

そこにタイミングよく、携帯が鳴り始める。

私は帰ったコールを約束していた沙織だと思い、

画面も見ずにそれに出た。


「もしもし?沙織、もう家に着いたの?」

「・・・」

私の言葉に、一切返事は帰ってこない。

電波が悪いのかなと思い、もう一度同じことを質問した。


「…オレだよ…陽介」

電話の向こうから聞こえてきたのは、思ってもいなかった人物。

急いで電話を切ろうとしたが、手が震えて、思うように動かない。


「あの手紙読んだ」

「・・・う、ん」

それだけ言うだけで、心臓が早く脈を打ちはじめる。


「頼むから、もう一度だけ、話しをさせてくれないか?

オレは本気で二人を守りたい・・・・

いくらカレカノでも、いくら夫婦でも、喧嘩は当たり前。

泣く事もあれば、笑い合うことだってあると思う。

一生、共に過ごすなら、それを乗り越えて行く努力をする。

愛は、オレを傷つけたりなんかしない。愛は、心の優しい人だから。

オレには分かる」
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