結婚に愛はあるのか?
「あれ?…お風呂入ってなかったのか?」

片付けを済ませた陽介が、私を見つけて驚いている。


「あ・・・」

陽介を見ていたなんて言えるわけもなく、私は口ごもってしまった。

「一緒に入りたかった?」

そう言った陽介は、フッと笑う。

私は顔を真っ赤にさせて、否定した。


「ち!違います・・・先にお風呂入ってきます」

一度部屋に戻って、着替えを取ると、そそくさとバスルームに入っていった。

・・・パタン。

ドアが閉まり、深く溜息をつく。

陽介が来てから、心が休まる暇がない。

…ドキドキして、どうしていいかわからなくなる。



…それから約30分後。

お風呂から上がった私は、リビングへ。

リビングのソファーには、陽介が、何やら仕事をしていた。


「陽介…お風呂は?」

「ん?・・・あぁ、一段落してから入るよ」

「そう…何か飲む?」

「あ~・・・じゃあコーヒー頼んでいい?」

「うん、わかった」
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