ど ん な 君 で も 、
理科の実験のときとか、
隣同士でペアを組んで何かをするときは、
わたしはいつも和也くんと一緒。
周りの女子の目が怖いけど、
いつもわたしをリードしてくれる、
和也くんに、わたしは少しずつ惹かれていった。

「おい、安田。お前、重岡好きやろ」

なんだよ急に、
こうちゃんもタラシまくってんじゃん

とかいいそうになったけど、
隣に和也くんいるし、こいつ女子なのに
こんな暴言はくんだ とか思われたくなかったから、
我慢。

「おい、どうなん」

「和也くんは、素敵な人だよー」

「はぐらかすなや」

「うーん、好きかな。」

「まじ!?」

和也くんは、にこにこして、
またまたあ
なんか言ってる。本当に可愛い人なんだなぁ。

こうちゃん。
約束破ってもいいかな。
小学生のころ、約束したよね。

"高校卒業するまで、理子ちゃんは、
人を好きになっちゃだめ!!"

なんで って思う人もいるかもしれない。
わたしは、恋愛をしたことが一度もなかった。
だからわたしは言ったんだ。

"多分理子、この先、人のこと好きにならないと思う。"

"じゃあ、俺が大人になったときどーする?"

"知らない。"

"じゃあ、約束ね。"

"なあに?"

"高校卒業するまで、理子ちゃんは、
人を好きになっちゃだめ!!"

"なんでこうちゃんが決めるの?"

"なる自信があるの?"

"ないない。"

"じゃあ、俺が理子ちゃんのこと好きになるまで、
恋しないで"

"はあ?"

なんていってたかな。

ごめんね、こうちゃんやっぱりこの気持ちに
うそはつけそうにないんだ。

わたしは、


和也くんのことが、



好 き 。
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