another day -あなたから愛される日-



彼と再会して駅前の喫茶店で少し話した。


少しといっても一時間くらい。


懐かしくて、楽しくて、沈んでいた気分も少しだけ晴れた。


「よかった。ちょっとは元気になった?」


「やっぱり元気ないってわかってた?」


苦笑いを浮かべてたずねた。


「当たり前。莉奈ちゃんわかりやすいもん。」


彼は笑う。


「ねぇ、祐真君。」


「ん?何?」


「…あのさ、……恋人とセフレの違いって、何だと思う?」


「は?」


つい、口走ってしまった。


彼は眉間にしわを寄せた。


何を言ってるんだ、私…。


「あ、の!やっぱり何でもない。わ、忘れ…」
「気持ちがあるかないかでしょ。」


「……。」


やっぱり、私たちはただのセフレでしかないのかな?


私たちに愛なんて、あるのかな…?




 
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