another day -あなたから愛される日-
俺は、莉奈に交際を申し込んだものの、これまで関係をもった女と切らずにそのままだった。
莉奈に溺れ過ぎるのを、防ぐために。
でも自分の感情にうそはつけなかった。
時間ができればすぐに彼女の家へ行って抱いた。
彼女の前だと理性が効かない。
次第に他の女との関係も薄れていったがたびたびこういう朝がある。
よくわからない女と、一晩過ごす。
どうしても、気に食わないことがあった時と酒に酔った時、長年の俺の女癖の悪さが現れる。
こんなこと、莉奈に知られたらきっと失望されんだろうな。
さらに昨日は莉奈との約束をすっぽかすという失態。
「ありえねぇ…。」
俺は小さくつぶやき、仕事へと向かった。