another day -あなたから愛される日-
「莉奈。」
私は彼に誘導されるまま白い大きなソファーに連れて行かれ、そのまま彼とともに腰を下ろした。
一筋流れた涙は、止まることを知らなかった。
泣き続ける私、抱きしめ続ける彼。
私の髪を撫でてくれる彼の温かい手が心地よくて、いつの間にか抱きしめ返していた。
「莉奈、ごめんな。」
昨日のこと?誕生日のこと?
わからなかったけど、今彼の目に映っているのは私しかいない。
そのことがうれしくて、今はもうどうでもよかった。
彼は何度も口づけをくれた、何度も抱きしめてくれた、何度も、莉奈って、呼んでくれた。
「ううん、私は靖人がいてくれるだけでいいの。…どこにも行かないで…。」
「愛してる、莉奈…俺、莉奈を愛してるんだ…。」
うれしくて、うれしくて、涙が止まらない。
初めて言ってくれた、“愛してる”
一番聞きたかった言葉。
「靖人…私も、靖人なしじゃ生きていけないくらい…愛してるの…。」
彼は優しくほほ笑んでまた、キスをくれた。