another day -あなたから愛される日-
「あ、莉奈おはよ~。」
「あ、おはようございます、藤井先輩。」
同じ部署の一つ先輩。
気の合う頼れる藤井ミヨ先輩。
「あ、そう言えば莉奈、今日誕生日でしょ?」
「先輩覚えててくださったんですか?」
「ふふっ。当たり前でしょ。」
先輩は小さくほほ笑んで私の頭を軽く撫でた。
「めっちゃうれしいです。」
自然をこぼれた笑み。
そこに何か小さな箱を持った渚がやってきた。
「はい、バースデーケーキ。プレゼントは例の彼氏さんにもらって。私からは食べ物。」
「渚!ありがとっ。」
私は笑ってその箱を受け取った。
もちろん社長とも約束済み。
誕生日のことはあえて言ってない。
彼が覚えててくれたらうれしいけど…会えるだけで十分だがら。
でも、一つだけわがままを言ってみた。
今日は外で待ち合わせ。
会うのは夜だから、きっと大丈夫…。