another day -あなたから愛される日-



「あ、莉奈おはよ~。」


「あ、おはようございます、藤井先輩。」


同じ部署の一つ先輩。


気の合う頼れる藤井ミヨ先輩。


「あ、そう言えば莉奈、今日誕生日でしょ?」


「先輩覚えててくださったんですか?」


「ふふっ。当たり前でしょ。」


先輩は小さくほほ笑んで私の頭を軽く撫でた。


「めっちゃうれしいです。」


自然をこぼれた笑み。


そこに何か小さな箱を持った渚がやってきた。


「はい、バースデーケーキ。プレゼントは例の彼氏さんにもらって。私からは食べ物。」


「渚!ありがとっ。」


私は笑ってその箱を受け取った。


もちろん社長とも約束済み。


誕生日のことはあえて言ってない。


彼が覚えててくれたらうれしいけど…会えるだけで十分だがら。


でも、一つだけわがままを言ってみた。


今日は外で待ち合わせ。


会うのは夜だから、きっと大丈夫…。



 
< 8 / 31 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop