極上ショコラ【短】
「お前は、俺の恋人だろ?」


目を大きく見開いてしまったのは、篠原があまりにも当たり前のようにそう言って退けたから。


「もっと堂々としてろ。セリナにだって、はっきり断れば良かっただろ」


そんな事出来るはずが無いと思うのに、堂々としてもいいのだと知って心に喜びが広がっていく。


「セリナ相手にあまりにもあっさり引き下がったお前にムカついたから、あんな女使ってお前の気持ちを試そうとしたけど、お前は平然としてるし……。挙げ句、元カレといちゃついてんじゃねぇよ」


篠原はまた不満げな顔をしていて、再び機嫌が悪くなったのは明白だった。


だけど…


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