祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】
「イノリはO型で私はA型だからっと……おっ、相性抜群だって。やったね」

「…キヨと相性良くても嬉しかねぇよ」

「何だと!」



キヨはイノリの背中を叩く。



そんな2人の間に割り込んだケンはキヨから占いの本を奪い取った。




「俺はB型だからキヨとの相性は………最低だって…」



ケンはガクッと頭を下げた。


そんなケンを気にする事なくキヨはページを捲る。




「次はカンナ達ね。えっと、カゼはABでカンナがOだから相性は…」

「占いなんて当たらないわよ。だからそれ先生に渡してくるね」



カンナはキヨから本を取ると先生の元へ向かった。




「カンナはキヨと違って大人だな。占いなんて信じないってよ」

「うるさいな!イノリだって昔、夜まで四つ葉のクローバー探してたじゃん」

「いつの話だよ!」




赤くなるイノリをつつきながらキヨは微笑んでいた。
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