祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】
「カゼはモテるからヤりたい放題かもしれないけど、俺らはそうもいかないんだよ」

「おい、俺らって何だよ」

「俺とイノリの事〜♪」



イノリはケンを叩くと、携帯をいじり始めた。




「………俺は別に誰とでもヤるわけじゃない」

「えー!嘘はよくないよ、カゼ。俺らの中で唯一童貞卒業してるくせに」



ケンは成人向け雑誌を見ながら喚いている。





「………うん。そうだね。若気の至りだから」

「くーっ!モテる男ってウザい!!」



カゼとケンのやり取りを聞き流しているイノリに、ケンが絡み始めた。




「イノリはどうなのさ?」

「どうもない。俺はお前と違って出来た男だからな」

「キヨは取らないでよ。絶対俺がキヨと付き合うんだから」

「…別にキヨなんか興味ねぇよ」



イノリは携帯を閉じると荷物を持ち、学校を後にした。




「イノリ、キヨに興味ないならカンナに興味があるのかな?カゼとライバルだね」


「………俺とカンナは別に…。それとイノリはあまのじゃくなだけだよ」




その後もケンとカゼは自分のクラスの教室で話していた。
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