祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】
華月は立ち上がると、部屋の荷物の整理を始めた。
「でも俺の子どもなんだろ!?何もしないわけにはいかない」
「勘違いしないで。確かに祈の子どもかもしれないけど、これから私と旦那の子どもになるの。…あなたとは関係のない子どもになるのよ」
「華月……」
華月はその後、いつの間にか実家を出て結婚し、子どもを出産したとイノリはキヨから聞いた。
子ども過ぎた自分。
後先を考えなかった自分。
快楽に溺れていった自分。
守りたい物を何1つ守れなかった自分。
華月はおかしい。
華月はどうかしてる。
そう思っていたイノリだが、実際はキヨとして華月を抱き続けた自分が1番どうかしていると思った。
「……俺は華月が好きだったんじゃない。華月にキヨを重ねて見てただけだ。…忘れられなかったのは“初めて”の相手だから。そしてこの手で不幸にしたから…忘れたり出来ないんだよ」
キヨに隠していた思いを全て話したイノリ。
イノリが体を離しキヨを見つめると、何とも言えない表情でキヨは泣いていた。
「でも俺の子どもなんだろ!?何もしないわけにはいかない」
「勘違いしないで。確かに祈の子どもかもしれないけど、これから私と旦那の子どもになるの。…あなたとは関係のない子どもになるのよ」
「華月……」
華月はその後、いつの間にか実家を出て結婚し、子どもを出産したとイノリはキヨから聞いた。
子ども過ぎた自分。
後先を考えなかった自分。
快楽に溺れていった自分。
守りたい物を何1つ守れなかった自分。
華月はおかしい。
華月はどうかしてる。
そう思っていたイノリだが、実際はキヨとして華月を抱き続けた自分が1番どうかしていると思った。
「……俺は華月が好きだったんじゃない。華月にキヨを重ねて見てただけだ。…忘れられなかったのは“初めて”の相手だから。そしてこの手で不幸にしたから…忘れたり出来ないんだよ」
キヨに隠していた思いを全て話したイノリ。
イノリが体を離しキヨを見つめると、何とも言えない表情でキヨは泣いていた。