祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】
「そうだ。俺、今度ライブやるからキヨ観に来てよ。気晴らしにもなると思うし」
「うん、必ず行くよ」
キヨが頷くとケンは足でリズムを取りながら、鼻歌を口ずさみ始めた。
ケンの背中はイノリに比べて細く小さい。
けれど、彼の愛情は誰よりも大きくて温かい。
ケンの彼女になったら幸せになれる。
絶対に傷付く事もない。
きっと好きになる。
自分でも驚く程に彼に夢中になれるはず…
キヨは自分にそう言い聞かせると、楽しそうに鼻歌を歌うケンの背中に額を寄せた。
「どうした?眠たくなった?」
「違うよ。ただ…ケンにくっついていたくて」
「可愛いなぁ、キヨは。こんな可愛い子を振り回したバカな男が哀れで仕方ないよ」
ケンは悪戯に笑うと、キヨに体を向けて額と額をくっつけた。
「…俺はキヨが好きだよ。でもキヨに無理はして欲しくない。イノリを諦められるまで何も求めないから、キヨはそのままでいてよ」
ケンはキヨの頭に手を置くと、立ち上がってコーヒーを淹れにキッチンへと向かった。
「うん、必ず行くよ」
キヨが頷くとケンは足でリズムを取りながら、鼻歌を口ずさみ始めた。
ケンの背中はイノリに比べて細く小さい。
けれど、彼の愛情は誰よりも大きくて温かい。
ケンの彼女になったら幸せになれる。
絶対に傷付く事もない。
きっと好きになる。
自分でも驚く程に彼に夢中になれるはず…
キヨは自分にそう言い聞かせると、楽しそうに鼻歌を歌うケンの背中に額を寄せた。
「どうした?眠たくなった?」
「違うよ。ただ…ケンにくっついていたくて」
「可愛いなぁ、キヨは。こんな可愛い子を振り回したバカな男が哀れで仕方ないよ」
ケンは悪戯に笑うと、キヨに体を向けて額と額をくっつけた。
「…俺はキヨが好きだよ。でもキヨに無理はして欲しくない。イノリを諦められるまで何も求めないから、キヨはそのままでいてよ」
ケンはキヨの頭に手を置くと、立ち上がってコーヒーを淹れにキッチンへと向かった。