祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】
キヨを見たカンナは、キヨに駆け寄り抱き付く。
「キヨっ…!カゼから聞いたわ。イノリと同じ気持ちを味わいたいなんて思う程辛かったのね。妊娠や流産までしてたなんて…何も気付いてあげられなくてごめんね。でももう大丈夫」
「カンナ?怒ってないの?私、カゼと…」
「怒るわけないよ。キヨは私の大切な人だもの。それは昔から変わらないわ」
カンナの言葉を聞いたキヨは、震える手でカンナの服を掴みカンナにすり寄った。
「カンナ…私ねっ……イノリを許してあげたよ。イノリはきっと誰かに“もう、いいよ”って許して貰わなきゃ苦しみ続ける。もう…苦しんで欲しくないから、私も苦しみたくないから…さよならしたの」
「よく…頑張ったね、キヨ」
「ああああああああ!!!!辛いよぉ…悲しいよぉぉ!!!!好き過ぎて苦しいよぉぉ!!何があっても、離れていても報われなくても…イノリを好きでいられる強さが欲しかったよぉぉ!!!!うぁぁぁぁん!!!!!!」
キヨはカンナにしがみつきながら大声で泣き叫んだ。
その様子を見つめていたケンとカゼ。
イノリ
イノリイノリイノリ…
本当に大好きだったんだよ。
今でも大好きだよ。
この恋の結末がサヨナラだったなんて悲し過ぎるけど
本当はこうなるって分かっていた。
本当の気持ちを隠して肝心な事を言えないまま
お互いを傷付け合う事しか出来ない私達が結ばれるはずがない。
だから逆にこれでよかったんだよね?
そうだと言ってよ…イノリ。
20年越しの想いを、イノリを救う為に断ち切ったキヨの恋が終わった瞬間を3人は見届けた。
「…帰っておいで、キヨ。ケンと2人で」
5人の日々を綴ったひとつの物語は終わりを迎え、今…
新たな物語が始まった。
「キヨっ…!カゼから聞いたわ。イノリと同じ気持ちを味わいたいなんて思う程辛かったのね。妊娠や流産までしてたなんて…何も気付いてあげられなくてごめんね。でももう大丈夫」
「カンナ?怒ってないの?私、カゼと…」
「怒るわけないよ。キヨは私の大切な人だもの。それは昔から変わらないわ」
カンナの言葉を聞いたキヨは、震える手でカンナの服を掴みカンナにすり寄った。
「カンナ…私ねっ……イノリを許してあげたよ。イノリはきっと誰かに“もう、いいよ”って許して貰わなきゃ苦しみ続ける。もう…苦しんで欲しくないから、私も苦しみたくないから…さよならしたの」
「よく…頑張ったね、キヨ」
「ああああああああ!!!!辛いよぉ…悲しいよぉぉ!!!!好き過ぎて苦しいよぉぉ!!何があっても、離れていても報われなくても…イノリを好きでいられる強さが欲しかったよぉぉ!!!!うぁぁぁぁん!!!!!!」
キヨはカンナにしがみつきながら大声で泣き叫んだ。
その様子を見つめていたケンとカゼ。
イノリ
イノリイノリイノリ…
本当に大好きだったんだよ。
今でも大好きだよ。
この恋の結末がサヨナラだったなんて悲し過ぎるけど
本当はこうなるって分かっていた。
本当の気持ちを隠して肝心な事を言えないまま
お互いを傷付け合う事しか出来ない私達が結ばれるはずがない。
だから逆にこれでよかったんだよね?
そうだと言ってよ…イノリ。
20年越しの想いを、イノリを救う為に断ち切ったキヨの恋が終わった瞬間を3人は見届けた。
「…帰っておいで、キヨ。ケンと2人で」
5人の日々を綴ったひとつの物語は終わりを迎え、今…
新たな物語が始まった。