祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】
「………美咲さん、仕事は?」
「無断欠勤してる。だからもうクビね」
「………生活費とかどうするの?」
「うん。私ね、実家に帰ろうと思って。だから風ともさよならね」
美咲は散らかる部屋を少し片付け始めた。
愛する人の死に生きる気力を失した美咲。
「それより風はいいの?一緒にいたの彼女でしょ」
「………うん、大丈夫」
「そう。でも大切にしてあげなきゃ駄目よ?女の子は傷付きやすいんだから」
美咲の言葉を聞いたカゼは、頭を掻くと携帯を取り出しカンナにメールを打ち始めた。
美咲はメールを打つカゼを見つめると、カゼの胸に抱き付いた。
「海っ…海……」
カゼに海を重ねた美咲は、海の名前を呼びながら泣き始めた。
見た目が海にそっくりなカゼが、海に見えて仕方なかったのだ。
「………美咲さん。いや、義姉さん。兄貴はもういない。俺は倉木海じゃなくて風だ」
カゼはそっと美咲の体を離す。
「無断欠勤してる。だからもうクビね」
「………生活費とかどうするの?」
「うん。私ね、実家に帰ろうと思って。だから風ともさよならね」
美咲は散らかる部屋を少し片付け始めた。
愛する人の死に生きる気力を失した美咲。
「それより風はいいの?一緒にいたの彼女でしょ」
「………うん、大丈夫」
「そう。でも大切にしてあげなきゃ駄目よ?女の子は傷付きやすいんだから」
美咲の言葉を聞いたカゼは、頭を掻くと携帯を取り出しカンナにメールを打ち始めた。
美咲はメールを打つカゼを見つめると、カゼの胸に抱き付いた。
「海っ…海……」
カゼに海を重ねた美咲は、海の名前を呼びながら泣き始めた。
見た目が海にそっくりなカゼが、海に見えて仕方なかったのだ。
「………美咲さん。いや、義姉さん。兄貴はもういない。俺は倉木海じゃなくて風だ」
カゼはそっと美咲の体を離す。