祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】
「キヨとイノリ。カンナのお腹には、カゼとの子供がいるんだよ」
「え!?」
驚いたキヨとイノリはカンナを見つめる。
カンナは優しく微笑んでいた。
「だからね、俺がカゼの代わりにお父さんになろうと思う。卒業したらカンナと結婚するよ」
ケンの言葉を聞いたキヨとイノリは涙を流し、キヨはカンナに抱きついた。
「…っうわぁぁぁん!カンナっ…カンナよかったね!!カゼが…ちゃんとカンナの為に残してくれたんだねっ…カンナが1人にならないように…」
「うん。最後まで…正義感の強い優しい人だったよ」
キヨとカンナは震える体を抱きしめ合いながら泣いた。
そんな2人を見つめながら、イノリとケンも泣いていた。
大切な親友が残したもの。
それは残された者たちに与えた希望だった。
「…カンナ。カゼは風になったんだと思うよ」
「風?」
窓が開いてるキヨの部屋には微風が吹き込み、カーテンを揺らす。
「風は見えないけど…感じる事が出来る。だからカゼはいつも私達のそばにいてくれてるよ」
「…っ!そうね。ありがとう…キヨ」
その時だった。
風に乗って嗅ぎなれたカゼの匂いがした。
カゼの家の匂いなのかもしれない。
しかし4人はカゼがここにいるのだと確信した。
“………うん。
いつもそばにいるよ”
「え!?」
驚いたキヨとイノリはカンナを見つめる。
カンナは優しく微笑んでいた。
「だからね、俺がカゼの代わりにお父さんになろうと思う。卒業したらカンナと結婚するよ」
ケンの言葉を聞いたキヨとイノリは涙を流し、キヨはカンナに抱きついた。
「…っうわぁぁぁん!カンナっ…カンナよかったね!!カゼが…ちゃんとカンナの為に残してくれたんだねっ…カンナが1人にならないように…」
「うん。最後まで…正義感の強い優しい人だったよ」
キヨとカンナは震える体を抱きしめ合いながら泣いた。
そんな2人を見つめながら、イノリとケンも泣いていた。
大切な親友が残したもの。
それは残された者たちに与えた希望だった。
「…カンナ。カゼは風になったんだと思うよ」
「風?」
窓が開いてるキヨの部屋には微風が吹き込み、カーテンを揺らす。
「風は見えないけど…感じる事が出来る。だからカゼはいつも私達のそばにいてくれてるよ」
「…っ!そうね。ありがとう…キヨ」
その時だった。
風に乗って嗅ぎなれたカゼの匂いがした。
カゼの家の匂いなのかもしれない。
しかし4人はカゼがここにいるのだと確信した。
“………うん。
いつもそばにいるよ”