祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】
「えっとね、チョコとコンフレークとサクランボとプリンと…あとは何だったかな?」



衝撃発言を聞いたカンナは、おにぎりをバスケットに戻した。

イノリとケンは段々と青ざめていく。




「ど?美味しい?」



キヨが期待の眼差しで男達を見つめると、イノリとケンは口の中の物を噴き出した。




「ぎゃー!!汚いじゃないっ!やめてよ」

「噴き出すなんて酷い!」



シートに散乱する米粒を拭きながらカンナはぶつぶつと文句を言う。




「ちゃんと食べてよ!」

「アホか!米ん中に菓子入れるバカがどこにいる!!」



イノリは口を拭いながらキヨに怒鳴る。




「でもカゼは黙々と食べてくれてるよ!?」



4人がカゼを見るとカゼはいつも通り表情を変えず、キヨのおにぎりを食べていた。


それを見たキヨ以外の3人は顔が引きつる。




「カゼ〜お前が正義感強いのはわかるけど、お腹壊すよ?」

「何それ!ケンのバカ!!」



キヨがケンを叩いていると、カゼはカンナが食べなかった分のおにぎりも食べ始めた。
< 251 / 479 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop