祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】
翌朝。

休日で大学が休みである5人はリビングでテレビを見ていた。




「そうだ!イノリと考えてたんだけど、来週連休があるでしょ?みんなで地元に帰らない?」



キヨの言葉にカンナとケンは驚く。


カゼは興味がないのかテレビから視線を離さない。





「どうしたのよ、いきなり。ホームシック?」


「違うよ!!…その何て言うか………星!そう、星見たいの」


「星?星ならここでも見れるじゃない」


「都会の星は綺麗じゃないもの。周りの灯りで星がよく見えないし。だから、地元の満天の星空が見たいなって思って」




キヨの言葉にケンは頷く。

カンナも悩みながらも了承した。




「おい、カゼもだからな」

「………わかってる」




カゼが頷くと、イノリとキヨは目を合わせ、小さくガッツポーズをした。





「そうと決まれば荷造りしないと」

「キヨ、気が早いわよ」

「善は急げでしょ?」




キヨはカンナに微笑むと部屋へと向かった。


その後をスキップしながらケンが追う。
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