祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】
カンナは過去の事を思い出しながらイノリの部屋を出た。



キヨとイノリが付き合う事はないと悟り、華月との事も聞けずじまいだったカンナが自分の部屋に戻ると

何故かベッドの上にカゼが寝そべっていた。




カゼに抱きつかれているキヨは苦しそうに息をしている。



「なんでカゼが私の部屋にいるのよ。…どうせトイレの帰りに部屋を間違えたんだろうけど。またキヨの事噛んじゃダメよ」



カンナが2人の寝顔を覗くと、カゼは幸せそうにキヨにすり寄っていた。




「…そうね。カゼもキヨが大好きなのよね」



カンナは微笑むと、カゼとキヨを起こさないように部屋を出て、カゼの部屋で寝る事にした。


カゼの匂いが染み付いたベッドの上は、幸せだった。




「ふ〜…ん」

「………うまっ…」




次の日、キヨの体が歯型だらけになっていたのは言うまでもない。
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