祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】
7・いない世界
キヨが目を覚ますと、そこは見慣れた自分の部屋だった。
イノリの腕の中で目を覚ますかと思っていたキヨは残念に思った。
「…もう夕方か。わざわざ部屋に運んでくれなくてよかったのに。イノリのバカ」
喉の渇きを感じたキヨはスウェットを着ると、目を擦りながらキッチンへ向かった。
家の中は物音ひとつしない程静かだった。
「休日なのに静かだな。みんなバイトかな?」
キヨは水を飲むと、イノリの部屋に足を運んだ。
「…昨日の今日で何だか恥ずかしいなぁ。どんな顔すればいいんだろ」
キヨは顔を赤くしながらノックをする。
しかし返事はない。
「あれ?イノリは今日バイトないはずだよね。まだ寝てるのかな」
キヨはイノリの部屋のドアノブを握るとドアを開いた。
「………え?」
キヨの目に映ったのは、物がなくなった部屋。
イノリの部屋は何もない空き部屋になっていたのだった。
「なんで…?だって昨日まで…」
キヨが呆然と立ち尽くしているとカンナが帰ってきた。
「おはよう、キヨ。やっと起きたのね」
「カンナ!イノリは!?イノリの部屋が空っぽなの!!なんで!?」
キヨがカンナに駆け寄りカンナの腕を掴むと、カンナは悲しそうな表情を浮かべた。
イノリの腕の中で目を覚ますかと思っていたキヨは残念に思った。
「…もう夕方か。わざわざ部屋に運んでくれなくてよかったのに。イノリのバカ」
喉の渇きを感じたキヨはスウェットを着ると、目を擦りながらキッチンへ向かった。
家の中は物音ひとつしない程静かだった。
「休日なのに静かだな。みんなバイトかな?」
キヨは水を飲むと、イノリの部屋に足を運んだ。
「…昨日の今日で何だか恥ずかしいなぁ。どんな顔すればいいんだろ」
キヨは顔を赤くしながらノックをする。
しかし返事はない。
「あれ?イノリは今日バイトないはずだよね。まだ寝てるのかな」
キヨはイノリの部屋のドアノブを握るとドアを開いた。
「………え?」
キヨの目に映ったのは、物がなくなった部屋。
イノリの部屋は何もない空き部屋になっていたのだった。
「なんで…?だって昨日まで…」
キヨが呆然と立ち尽くしているとカンナが帰ってきた。
「おはよう、キヨ。やっと起きたのね」
「カンナ!イノリは!?イノリの部屋が空っぽなの!!なんで!?」
キヨがカンナに駆け寄りカンナの腕を掴むと、カンナは悲しそうな表情を浮かべた。