祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】
太陽の光が赤い夕日に変わるまで2人はその場に座り込んでいた。
「ねぇ、そろそろ帰らないとお母さんが心配するよ」
「だってまだ見つかんねぇんだもん!」
イノリは必死になってクローバーを探している。
暫くすると子どもの帰りを促す放送が響きだした。
「明日も学校なんだから帰ろうよ。祭ちゃんが心配するよ」
「嫌だ。見つけるまで帰らねぇ」
キヨはため息をつくと、自棄になって探すイノリにクローバーを差し出した。
「これイノリにあげる。冠のお礼だよ。だから帰ろう」
イノリは不服に思いながらも、キヨからクローバーを受け取りキヨの手を繋いだ。
その瞬間――。
強い風に、キヨの花の冠とイノリのクローバーが吹き飛ばされた。
呆然と立ち竦む2人の上から、風に舞った花が降り注ぐ。
「あはは!ビックリしたねっ!!」
「あーあ。折角の力作が…。まぁいっか。綺麗だし」
花舞う場所で2人は笑っていた。
「ねぇ、そろそろ帰らないとお母さんが心配するよ」
「だってまだ見つかんねぇんだもん!」
イノリは必死になってクローバーを探している。
暫くすると子どもの帰りを促す放送が響きだした。
「明日も学校なんだから帰ろうよ。祭ちゃんが心配するよ」
「嫌だ。見つけるまで帰らねぇ」
キヨはため息をつくと、自棄になって探すイノリにクローバーを差し出した。
「これイノリにあげる。冠のお礼だよ。だから帰ろう」
イノリは不服に思いながらも、キヨからクローバーを受け取りキヨの手を繋いだ。
その瞬間――。
強い風に、キヨの花の冠とイノリのクローバーが吹き飛ばされた。
呆然と立ち竦む2人の上から、風に舞った花が降り注ぐ。
「あはは!ビックリしたねっ!!」
「あーあ。折角の力作が…。まぁいっか。綺麗だし」
花舞う場所で2人は笑っていた。