私達は机の落書きから始まった。
 
 
右に付いていたのは、小さなジルコニアが付いたシルバーのピアス。
 
 
「…いいの?」
 
 
「うん。菜々ちゃんがよければ、使って。」
 
 
「ありがと…」
 
 
鏡を取り出して、見ると、右耳に付いたピアスが光る。
 
 
それが嬉しくて…
 
 
何度も見返した。
 
 
 
遼平からもらった物だから、
 
 
遼平が開けてくれたピアスだから、
 
 
それだけで、特別だった。
 
 
 
 
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