私達は机の落書きから始まった。
 
 
次の日、
 
 
「あれ?
菜々、ピアス開けたの?
いつの間に?
しかも、そのピアス可愛い。」
 
 
優里は、すぐに気付いてくれた。
 
 
「えへへ~。」
 
 
我ながら、気持ち悪い笑い方をして
 
 
昨日の事は話さなかった。
 
 
特に理由はないけど…
 
 
このピアスは、私の中で大切なものだから。
 
 
このピアスも、私の気持ちも、秘密なんだ。
 
 
右耳に光るピアスに、そっと触れた。
 
 
 
 
 
こんな些細な幸せが、ずっと続くものだと思っていた。
 
 
 
 
 
この時は、そう思いたかったんだ……
 
 
 
 
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