私達は机の落書きから始まった。
 
 
「…ハァ………菜々、苦しくない?」
 
 
遼平は決まって、シテる時は呼び捨てになる。
 
 
「ん、だ…いじょうぶ。」
 
 
遼平の熱くなってる頬に手を添えると、私を真っ直ぐ見てくれる。
 
 
遼平の綺麗な茶色の瞳に私が映り込む。
 
 
この瞬間が好き。
 
 
遼平の瞳には私しか映ってないこの瞬間が…
 
 
その時だけでも、私だけを見てくれる。
 
 
誰を想っててもいい。
 
 
この時だけは……
 
 
これって、可笑しいのかな?
 
 
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