私達は机の落書きから始まった。
 
 
プレゼントを渡せた。
 
 
あと一つ、私がしなくちゃいけないこと……
 
 
深い深呼吸をして
 
 
「遼平……ありがとう。
 
私ね、遼平と出会えて良かった。
 
あの机に落書きして良かった。
 
すっごく楽しかった……
 
すごく……
 
遼平には沢山助けられて、
沢山優しさをもらった。
 
今度は、私が遼平の幸せを願うよ。
 
 
………おめでとう。」
 
 
それだけ言って、私は屋上から飛び出した。
 
 
これ以上一緒にいたら、また泣いてしまう。
 
 
止まらなくなってしまう。
 
 
私、ちゃんと笑えてたかなぁ?
 
 
きっと、酷い顔してたよね。
 
 
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