私達は机の落書きから始まった。
な き む し
 
 
4月になり、私は優里と同じ大学に通い始めた。
 
 
無事に同じ大学に合格したのだ。
 
 
キャンパスにサークル、飲み会に合コン。
 
 
めまぐるしく日々が過ぎて行く。
 
 
そんな忙しい毎日にも慣れ出した。
 
 
 
「経済学部の和也君、断ったんだって?
 
結構イケメンなのに、勿体無い…」
 
 
相変わらず、私と優里は一緒で…
 
 
「ん~……うん。
 
なんか、そんな気分になれないから。」
 
 
昨日、同じサークルの和也君に告白された。
 
 
けど、断った。
 
 
理由?
 
 
断る理由なんてなかった。
 
 
和也君は優しいし、イケメンだし、頭良いし、スタイルもいい。
 
 
断る理由なんてない。
 
 
けど、私の心には違う人がいるから……
 
 
< 218 / 400 >

この作品をシェア

pagetop