私達は机の落書きから始まった。
な き む し
4月になり、私は優里と同じ大学に通い始めた。
無事に同じ大学に合格したのだ。
キャンパスにサークル、飲み会に合コン。
めまぐるしく日々が過ぎて行く。
そんな忙しい毎日にも慣れ出した。
「経済学部の和也君、断ったんだって?
結構イケメンなのに、勿体無い…」
相変わらず、私と優里は一緒で…
「ん~……うん。
なんか、そんな気分になれないから。」
昨日、同じサークルの和也君に告白された。
けど、断った。
理由?
断る理由なんてなかった。
和也君は優しいし、イケメンだし、頭良いし、スタイルもいい。
断る理由なんてない。
けど、私の心には違う人がいるから……