私達は机の落書きから始まった。
 
 
半年前。
 
 
海で再会した時の事。
 
 
 
 
私は、飛び込んだ。
 
 
そう。彼の腕の中へ。
 
 
顔が涙でぐちゃぐちゃでも、そんな事を気にしていられなかった。
 
 
夢にまで見た人がここにいるんだ。
 
 
甘い香りに包まれると、改めて遼平だと実感する。
 
 
「相変わらず泣き虫だな。」
 
 
私の髪をすく指先が優しくて…
 
 
「誰が泣かしたと思ってんの?」
 
 
可愛くないことを言ってしまう。
 
 
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