私達は机の落書きから始まった。
 
 
「なんで俺には言えないの?」
 
 
そう思いたいからか、少し淋しそうな顔をする。
 
 
そう見えたのは、ほんの一瞬。
 
 
今は、いつもの強気な表情に戻る。
 
 
「っそ。
言わないんだ……
 
じゃあ……これでも、言わない?」
 
 
触れそうだった距離がゼロになる。
 
 
深い、深いキスをする。
 
 
苦しくて、甘いキスを…
 
 
息もできないくらいの…
 
 
何も考えられなくなる……
 
 
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