私達は机の落書きから始まった。
 
 
私の横に座る遼平。
 
 
その横顔がどこか淋しげに見えたのは、気のせいだったのかな?
 
 
「ねぇ、菜々さん」
 
 
急にこっちを見るから、パッと顔を逸らしてしまった。
 
 
「…てか、さん付けやめてよ。」
 
 
「そう?じゃあ…菜々ちゃん?」
 
 
なんか、くすぐったい。
 
 
何故か恥ずかしくなって下を向く私に
 
 
「菜々ちゃんって球技大会何するの?」
 
 
「ん~、たぶんバレーだよ。」
 
 
「あ!じゃあ、体育館一緒だね。」
 
 
一緒?
 
 
てことは…
 
 
「バスケなの?」
 
 
「そう! 結構上手いよ?」
 
 
< 32 / 400 >

この作品をシェア

pagetop