私達は机の落書きから始まった。
 
 
「切ったんだな。」
 
 
いつの間にか後ろに立っていた彰が私の頭をポンっと叩く。
 
 
「…うん。
彰、昨日はありがとね。」
 
 
「ん?
あぁ。
 
 
 
 
…似合ってる」
 
 
ボソッと小さな声が聞こえた。
 
 
彰は、そのまま優里の横に座った。
 
 
空耳かな?って思うほど、らしくない言葉。
 
 
でも、髪形を褒められるのは、嬉しくて、私も小さな声でお礼を言った。
 
 
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