私達は机の落書きから始まった。
「……」
「……」
たまに会話が途切れる。
この沈黙も割と嫌いじゃない。
「…菜々ちゃん…」
「ん?」
「もう1人で泣いてない?」
ドキッとした。
あれから、少し涙脆くなっていた。
もちろん、人前で泣くなんてヘマはしていない。
でも、1人でいる時や、いつもの時間になると自然と思い出してしまう。
無意識に涙が出ている事がある。
でも…
「…泣いてないよ。」
素直に言えるわけない。
言う必要もない。
だって、私達はそんなに深い仲じゃないでしょ?