私達は机の落書きから始まった。

 
 
私の嘘に気付くはずがない。
 
 
そう思ってたのに…
 
 
「…嘘つき…」
 
 
すぐにバレてしまった。
 
 
「なッ、なんで?」
 
 
「菜々ちゃんの嘘なんて、分かるよ。
 
だから…
 
俺に嘘なんて、つこうとすんな…」
 
 
少し淋しそうな顔で私を見て、私の髪に触れた。
 
 
そして、そのまま…
 
 
二度目のキスをした。
 
 
一度目のような力強いキスじゃなく、
 
 
壊れ物を触るようなキスを…。
 
 
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