私達は机の落書きから始まった。
 
 
「言ったろ?
 
今の俺は菜々ちゃんが好きだって。
 
信じられないなら、信じなくてもいい。
 
信じてもらえるように、何度だって伝えるから。
 
菜々だけだよ。
 
菜々が好きだよ。
 
毎日だって言うから。
 
だから、俺の傍にいて。」
 
 
そう言って、私を強く抱きしめた。
 
 
私は何度も頷いた。
 
 
 
 
 
私達はすれ違いが多い。
 
 
沢山の壁にぶつかった。
 
 
きっと、これからも沢山の壁があると思う。
 
 
でも、この人となら、どんな壁だって乗り越えられる。
 
 
遼平と一緒なら…
 
 
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