私達は机の落書きから始まった。
ピーーッ
試合の休憩になった。
猛は、愛美ちゃんのところに駆け寄った。
昔、私のところに来てたように…
だめだ。
こんな事考えてたって仕方ない。
前に進まなきゃ…
キュッ
体育館特有の足音が私の前で止まる。
「見てた?」
遼平だった。
俺だけ見てて。と言ってたことだろう。
「…うん。カッコ良かったよ。」
「……嘘つき。
俺だけじゃなかったでしょ。
菜々ちゃんの嘘は分かるって言ったろ?」
なんで…
なんで、この人は分かってしまうんだろう…