私の初恋は屋上で
『ん‥‥‥。』
目を開けるとそこには
お兄ちゃん、美結、お父さんがいた。
『乃愛!!』
『乃愛ちゃん!!』
『あ‥‥‥‥ぅ‥‥‥‥‥』
うまく声が出ず、いらいらする。
『おに‥‥‥ちゃ‥‥‥‥』
『ん‥‥‥‥?』
お兄ちゃんは涙目で答えた。
『なにが‥‥‥あった‥‥‥‥の?』
『ごめん、乃愛。俺、お前を守れなかった。ごめんな‥‥‥。』
何があったのか分からない。
だけど、お兄ちゃんが泣いてる。
私はプルプルと震えながらも、お兄ちゃんに手を伸ばす。
『泣かないで‥‥‥お兄ちゃん‥‥‥悪くないよ‥‥‥だから‥‥‥ね?』
『乃愛‥‥‥。』