私の初恋は屋上で
お兄ちゃんは私の手を強く握った。
その手に涙が落ちる。


『お兄ちゃんの涙、あったかい。‥‥‥あったかいね。』
きっと、心もあったかいんだろうな。


そんな思いを抱いた。




でも、そんな思いも全て消えてしまう。



『うぅ‥‥‥あだま、いだい‥‥‥っっ!おに‥‥‥ちゃ‥‥』
『乃愛!?』
『乃愛ちゃん!?』



またあの時と同じように、目の前が真っ暗になる。


たくさんの人が私の周りに集まってくるのが分かった。
でも、それを最後に、私の記憶はどこかに飛ばされてしまった。
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